
この先10年の里山の利活用を見据えた活動
豊かな山林地帯を有する甲州市。日本百名山の1つであり2000m峰の大菩薩嶺を含む山々が水源林となり、山裾の丘陵地には多くの果物が育てられています。また、小金沢連嶺は「甲州アルプス」と呼ばれ、全国から登山家が訪れる観光資源となっています。山沿いの地域の課題となる過疎化・高齢化問題、里山の荒廃に歯止めをかけ、これら諸問題にうまく対応していくことで、これからの自然とのかかわり方を見出していけると思います。私達、甲州アルプスオートルートチャレンジ実行委員会は、里山再生・活用のいち手段として山岳縦走大会を企画運営し、定期的に登山道に人の手が入る仕組みを作ることで、人と山との距離感を近づける手立ての1つとしていければと考えております。
100km超えのエキスパートカテゴリーから30kmクラスのレース、会場では小中学生、高校生以上のビギナークラスまで、全8種目を準備して国内外から参加者をお迎えします。自然とのふれあいの場作りをするとともに、アウトドアアクティビティとして、また競い合う活動を通して心身の成長を促すためのきっかけ作りをしていきます。地元甲州市の里山にすむ子ども達には特に山との関わり方、楽しみ方を知る機会になってくれたらと願っております。
マラソン・ロードレースと同様、競技運営上の予期せぬ事態やレース中の事故も発生することがあります。新型コロナウィルス感染拡大に伴う各種イベントの開催自粛を決断する団体もまだまだあります。大会の運営においては行政や警察、周辺住民等各所との調整、ランナーの安全確保のための細心の注意が必要であり、山岳スポーツで起こりうるリスクにきちんと対応できる組織作りが不可欠です。本大会事務局では、大会要項・規約と併せ、山岳縦走競技会の安全・安心な運営に必要と考えられるガイドラインを作成し、より楽しく安全に大会を運営できるよう取り組んでまいります。
本イベント、『甲州ALPS Haute Route Challenge』が地域の活性化に貢献できるイベントとして根付いていくように、今できることを最大限にやっていきたいと考えています。
甲州アルプスオートルートチャレンジ実行委員会
実行委員長 小川 壮太